
土地を購入したいと考えて、自分の希望に合う土地探しをしている方のなかには、擁壁工事が必要な土地を勧められたことがある方がいるかもしれません。
しかし、擁壁工事とはどのようなものなのか、なぜ擁壁工事が必要なのか、よくわからないと判断に困ってしまうものです。
そこで今回は、土地の擁壁工事とはどのようなものなのか、擁壁工事の種類や、工事にかかる費用についてご紹介します。
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
加古川の売買土地一覧へ進む
土地の擁壁工事とは

購入を検討している土地がもし擁壁工事が必要な土地だとしたら、まずは擁壁工事とはどのようなものか知る必要があります。
ここからは、土地の擁壁工事とはどのようなものかご紹介します。
斜面を安定させる工事
土地の擁壁工事とは、高低差のある土地の斜面の崩壊を防ぐために、斜面を安定させる工事です。
高低差のある土地では、高いほうの土地にさまざまな圧力がかかり、斜面が崩れやすくなるため、土を留める必要があります。
圧力がかかる原因には、高いほうの土地の上に載っている建物の荷重、土の中にたまった雨水、地震の影響などがあるでしょう。
高低差のある土地の斜面が崩壊しないよう、擁壁と呼ばれる壁状の構造物を造って土留めをおこないます。
がけがあった場所だけでなく、土地を造成する際に切土や盛土によって高低差が生じた場合にも、擁壁工事が必要です。
2m以上の高低差がある土地
一般的に、所有している土地の高低差が2m以上ある場合、各自治体が定める「がけ条例」により擁壁の設置が義務付けられていることがあります。
ただし、どの範囲の高低差に適用されるかなど、がけ条例の内容は自治体によって異なるため、購入を検討している土地に高低差がある場合は、事前に自治体へ確認することが必要です。
がけ条例に該当する場合は、自治体への申請が求められます。
なお、建築基準法における擁壁の定義は、以下のとおりです。
●傾斜地や高低差がある土地に新築するときには擁壁を設置する必要がある
●敷地内の排水に支障がないケース・防湿の必要がないケースはこの限りではない
●各地方自治体が定める高さに新築したときには擁壁を設ける必要がある
建築基準法では、高さが2mを超える擁壁を造るときは建築確認申請が必要です。
がけ条例とは
「がけ条例」とは、都道府県の各自治体が定めている条例です。
土砂災害特別警戒区域に該当しない場所であっても、高さ2mを超えるがけが近接している場合には、がけ条例により建築に一定の制限がかけられることがあります。
がけ付近で建築をおこなう際、建築物の敷地が高さ2mを超えるがけに接している、または近接している場合には、建築物との間にがけの高さの2倍以上の水平距離を保つ必要があります。
ただし、強固な地盤や特殊な構造方法などにより、安全上支障がないと知事が認める場合には、この限りではありません。
なお、「がけ条例」は通称であり、たとえば東京都では「東京都建築安全条例第6条」にその内容が定められているなど、具体的な名称や内容は自治体によって異なります。
▼この記事も読まれています
土地探しの流れ!事前準備とその方法や失敗しないコツをご紹介
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
加古川の売買土地一覧へ進む
土地の擁壁工事の種類

土地の擁壁の種類にはおもに3つあり、それぞれに特徴があるため、それを理解したうえでどの種類の擁壁を設置するのか決める必要があります。
ここからは、土地の擁壁工事の種類についてご紹介します。
鉄筋コンクリート擁壁
鉄筋コンクリート擁壁(RC擁壁)とは、鉄筋とコンクリートを組み合わせて造る、直線的で壁のような形状をした擁壁です。
鉄筋コンクリート擁壁には、以下の3つの種類があります。
●逆T型
●L型
●逆L型
「逆T型」は、Tを上下逆にした形状の擁壁で、前面の土にかかる部分を「つまさき版」、背面の土にかかる部分を「かかと版」といいます。
「L型」は、高いほうの土地に建物を建てる場合によく使用される擁壁で、敷地境界線を越えないように設計されたL字型の構造です。
「逆L型」は、低いほうの土地に建物を建てる場合に用いられ、L型と同様に敷地境界線を越えないよう逆L字型になっています。
いずれの種類も、地中に埋まる部分が水平方向に延びており、垂直に立つ擁壁が倒れるのを防ぐ構造です。
ブロック擁壁
ブロック擁壁とは、一定の間隔でブロックを積み上げ、コンクリートで固定した擁壁です。
コンクリートブロックは比較的コストを抑えられ、狭い場所でも設置が可能です。
宅地造成等規制法施行令第8条の規定により、積み上げられるブロックの高さは5mまでと定められています。
ただし、ブロック擁壁は斜めに設置する構造のため、建物を建てる際に使用できる土地の面積が狭くなる点がデメリットです。
石積み擁壁
石積み擁壁とは、自然石を積み上げて造る擁壁です。
石積み擁壁には、コンクリートを使用せず自然石のみを積み上げる「空石積み擁壁」と、石と石の間をセメントで固定して積み上げるタイプがあります。
自然石を用いるため、外観に独特の風情がありますが、強度が低い点がデメリットです。
空石積み擁壁は、現在では安全性の観点から「危険な擁壁」として扱われ、使用が制限されています。
▼この記事も読まれています
土地だけ先に購入!メリット・デメリットと注意点を解説
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
加古川の売買土地一覧へ進む
土地の擁壁工事の費用

擁壁工事が必要な土地を購入するときには、擁壁工事にどのくらいの費用がかかるのか知ったうえで、購入を検討すると安心です。
ここからは、土地の擁壁工事の費用についてご紹介します。
擁壁工事にかかる費用と補助金
擁壁工事にかかる費用は、一般的な鉄筋コンクリート擁壁で1㎡あたり5万円~10万円が目安です。
ただし、高さが同じでも勾配が急な土地では擁壁の工法が変わるため、費用も変わります。
また、現場までの道が狭く、2トントラックなど小型トラックで何度も往復する必要がある場合、運搬費が高くなることがあります。
さらに、前面道路が狭い場合は、工事中に通行制限を行う必要があり、交通誘導員の人件費なども考慮しなければなりません。
分譲地の土地を購入する場合は、土地代に擁壁工事費用が含まれていることがあるため、購入前に確認が必要です。
擁壁工事の費用は地域や地盤、道路幅、種類、長さ、高さなどによって変わるため、一般住宅の擁壁工事にかかる総費用は数十万円~数百万円が目安となります。
また、既存の擁壁にひび割れがあるなど補修が必要な場合の費用は、1㎡あたり2万円といわれています。
高さが2mを超える大規模な擁壁工事が必要な場合、自治体から補助金がもらえることがあるため、事前に調べておくことがおすすめです。
例として、東京都港区では「がけ・擁壁改修工事等支援事業」という助成金制度が実施されています。
この制度では、補助金額が助成対象工事費用の2分の1以内で、土砂災害警戒区域外の上限は500万円、区域内の上限は5,000万円となっています。
擁壁工事の注意点
擁壁工事をおこなう際には、いくつかの注意点があるため、それらを考慮して工事を進める必要があります。
まず、隣地との境界に注意が必要です。
近隣トラブルを避けるため、事前に工事内容を隣地の所有者に伝え承諾を得ることが重要です。
また、擁壁工事による騒音や振動などの影響が予想される住民には、工事のお知らせを配布することも必要です。
さらに、地盤が擁壁工事に耐えられるかどうか、事前に地盤調査をおこなう必要があります。
地盤が擁壁に耐えられない場合、倒壊や土砂崩れの原因となる恐れがあります。
加えて、建築基準法施行前に施工された擁壁については、不適格擁壁が存在しないか確認することも重要です。
▼この記事も読まれています
土地を売却するときに地中埋設物は影響する?調査や撤去の方法をご紹介
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
加古川の売買土地一覧へ進む
まとめ
土地の擁壁工事とは、高低差のある土地の斜面が崩れないように、斜面を安定させるために擁壁を設置する工事です。
擁壁工事の種類には鉄筋コンクリート擁壁、ブロック擁壁、石積み擁壁があり、鉄筋コンクリート擁壁はさらに「逆T型」「L型」「逆L型」の3種類に分類されます。
土地の擁壁工事にかかる費用は、一般的な鉄筋コンクリート擁壁で1㎡あたり5万円~10万円が目安です。
▼ 物件情報が見たい方はこちらをクリック ▼
加古川の売買土地一覧へ進む
目次

輝広
加古川市を中心に地域に根ざした親身で誠実なサポートを心がけています。
マイホームの購入は人生で大きな決断であり、そして信頼できる不動産会社を選ぶのも大きな決断の一つ。
だからこそ、お客様の理想の住まいを見つけるために、丁寧で的確な情報提供を信条としています。
■強み
・加古川市、明石市、高砂市、稲美町、播磨町、姫路市エリアに特化した地域密着型のサービス
・土地 / マンション / 戸建てなど幅広い仲介実績
■事業
・売買物件(戸建て / マンション / アパート / 土地)
