住宅を建築するとき、地域によっては地鎮祭などの儀式をおこなう慣習があります。
これらの儀式にはどのような目的があるのかご存じでしょうか。
そこでこの記事では、住宅建築でおこなう儀式の種類や目的について解説します。
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住宅建築でおこなう儀式①地鎮祭
地鎮祭とは、工事を始める前に、その土地の神様に工事の安全を祈願する儀式のことです。
古くは日本書紀にも記されている伝統ある儀式で、今日に至るまで日本各地で受け継がれています。
地鎮祭は、土地の近くにある神社の神主を招いて執りおこなうのが一般的です。
ただし、キリスト教式・仏式などのように、信仰する宗教に合わせた儀式を実施する方も珍しくありません。
地鎮祭の流れ
大まかに、地鎮祭は以下の流れで進行します。
●清め祓い(修祓)
●祝詞奏上
●四方祓い
●地鎮
●玉串拝礼
●撤饌
●昇神
●神酒拝戴
まず、神主が参列者やお供え物を清める「清め祓い」から始まり、住宅建築を神様にお伝えし工事の安全を祈願する「祝詞奏上」をおこないます。
次に、米やお神酒などで土地を清める「四方祓い」をおこない、続けて参列者が祭壇に向けて玉串を奉り拝礼する「玉串拝礼」を実施します。
その後、神主がお供え物を下げる「撤饌」、神様をお送りする「昇神」、参列者とお神酒で乾杯する「神酒拝戴」を終えて地鎮祭は終了です。
地鎮祭はいつおこなう?
六曜のなかでも、「大安」「先勝」「友引」の午前中は建築吉日といわれています。
あるいは、十二直の「建(たつ)」「満(みつ)」「平(たいら)」なども地鎮祭に適した吉日です。
あくまで縁起を担ぐためなので、吉日以外に儀式をおこなったとしても支障が出るわけではありません。
近年は共働きなどで忙しく、予定を合わせるのが難しいケースもあります。
儀式の日取りにこだわりすぎると建築工事が遅れてしまうため、関係者が集まりやすい日程で実施するのもおすすめです。
儀式の所要時間は30分~40分程度ですが、祭壇の準備や撤収も踏まえると1時間はかかります。
近隣住民へ挨拶回りもするならさらに時間がかかるため、時間に余裕のある日程でおこなうと良いでしょう。
地鎮祭にかかる費用
地鎮祭には、総額で5万円前後の費用がかかります。
●神主への謝礼(玉串料・初穂料):約2~3万円
●お供え物:約1万円
●神主へのお車代:5千円~1万円
なお、神事にかかる費用は地域差があるため、建築会社の担当者に相談することをおすすめします。
また、上棟式をおこなう場合は、地鎮祭ではご祝儀は不要です。
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住宅建築でおこなう儀式②上棟式
上棟式は、建物の骨組み部分が完成したタイミングで、工事が無事に進んでいることに感謝し、住宅の完成を祈る目的でおこなう儀式です。
上棟式は、一般的には午後3時ごろからおこないます。
上棟式当日に建物の骨組みをすべて作るため、ほかの現場の職人も手伝うほど大掛かりな作業になることも珍しくありません。
もともとは上棟式にも神主を呼んでいましたが簡略化が進み、神主ではなく職人が進行役を務めることがほとんどです。
そのため現代の上棟式は、住宅建築に携わる職人をもてなす意味合いが強くなっています。
上棟式の流れ
神主を呼ばない略式の上棟式は、大まかに以下の流れで進行します。
●棟梁が棟木のもっとも高い場所に幣串・破魔矢を飾る
●祭壇を飾りお供え物を献上する
●棟梁と施主が建物の四隅に酒、塩などをまく(四方固めの儀・上棟の儀)
●棟梁・施主・工事関係者の祈願
祈願のあとには、直会や施主の挨拶をおこない、工事に携わる方々へご祝儀や引き出物を渡します。
上棟式にかかる費用と準備
上棟式を簡易的におこなう場合の費用は、100,000円程度です。
儀式に使用するお供え物や酒は施主が用意しますが、飾り物は建築会社が手配してくれることもあるため、事前に確認しておきましょう。
ご祝儀の相場や引き出物の有無は、地域によって大きく異なります。
棟梁・現場監督には1~3万円、そのほかの工事関係者には数千円~1万円程度が目安です。
おもてなしの飲食物は、1人当たり2千円~3千円のものを用意すると良いでしょう。
人数が変わるとご祝儀の総額や飲食物の数も変わってしまうので、参加人数はしっかりと確認しなくてはなりません。
過不足がないように準備を進めるのがポイントです。
ただし、ご祝儀は義務ではないため、無理のない金額にするケースや、ご祝儀を渡さないケースもあります。
また、差し入れを禁止している建築会社も少なくありません。
水分補給用のお茶の用意のみ希望する建築会社もあり、地域・会社ごとに決まりが異なるため、事前の確認をおすすめします。
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住宅建築でおこなう儀式③竣工式
竣工式は、建物の完成を神様に報告し、感謝を表す儀式です。
地鎮祭と同様に神主を招き、完成した住宅を清めてそこに住む家族の健康や繁栄を願います。
地鎮祭・上棟式と合わせて建築の三大祭式と呼ばれますが、一般の住宅建築の場合、竣工式を省略する方は珍しくありません。
ほかの儀式と同様、実施が義務付けられているわけではないため、予算やスケジュールの都合に応じて判断すると良いでしょう。
竣工式の流れ
住宅建築でも竣工式をおこなう場合、基本的には以下の流れで進めます。
●神主による祝詞奏上や安全祈願
●施主・工事関係者による挨拶
竣工式は、神事のみをおこなうケース、お祝いの会のみを開くケース、どちらも実施するケースなど、施主によりさまざまです。
また地鎮祭と同様に、仏式やキリスト教式といった宗教ごとのスタイルがあります。
儀式を依頼する際は、手順や用意すべきものなどを事前に確認しておきましょう。
落成式との違い
落成式もまた、建物が完成したときにおこなわれるイベントです。
落成式では、施主の挨拶や工事関係者への感謝状や記念品の贈呈、祝電披露などを実施します。
建物の完成を祝うという点では竣工式と同じですが、落成式は神事ではないため神主は招きません。
竣工式に参加するのは、おもに工事関係者です。
工事関係者だけではなく、地域の方々に建物をお披露目したり、工事期間中の感謝を伝えたりしたい場合は、落成式を開くと良いでしょう。
竣工式にかかる費用
竣工式をおこなうとすると、全体で約100,000円が目安となります。
竣工式を執りおこなう場合、神主を呼ぶために、初穂料として約3万円を納める必要があります。
そのほかにも、関係者へのご祝儀や、宴会費、引き出物などの費用が必要です。
関係者へのご祝儀は1人あたり5,000円以上と言われており、引き出物は1人あたり1,000円程度が目安です。
出席人数を確認して予算に応じて準備をおこなうと良いでしょう。
ただし、儀式を省略して、建物の建築に関わった人々へ感謝を伝える目的でおこなわれることもあります。
その場合、施主の家族や親戚、設計監理者、施工管理者、施工会社の関係者、棟梁などをお呼びし、完成した家で料理を囲み、工事が無事完了したことを祝うことが多いです。
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まとめ
住宅を建築するときに関係ある儀式には、地鎮祭、上棟式、竣工式の3つです。
地鎮祭は、工事を始める前に、土地の神様へ工事の安全を祈願する儀式のことで、約50,000円前後の費用がかかります。
また、建物の骨組み部分が完成したタイミングでおこなう、上棟式は工事が無事に進んでいることに感謝する目的でおこない、約100,000円の費用がかかります。
工事が無事終わると、建物の完成を神様や関係者に感謝する目的で、竣工式を執りおこない、約100,000円の費用がかかることに留意しましょう。
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