東播磨地域には「いなみ野ため池ミュージアム」があります。
今回は、東播磨地域でお家をお探しの方やお住いの方向けに、いなみ野ため池ミュージアムの歴史や生息している生き物についてご紹介いたします。
生き物が好きなお子さんの勉強にも役立つ場所ですので、ご興味を持たれた方はご覧になっていただけると幸いです。
東播磨地域にある「いなみ野ため池ミュージアム」の歴史とは?
東播磨地域には兵庫県最大の加古大池や最も古いと言われている天満大池、絶滅危惧種が暮らしているため池や歴史的建造物、農業用施設があります。
これらの貴重な水辺環境を次の世代に引き継いでいくため、地域と協力をおこなう活動を「いなみ野ため池ミュージアム」と言います。
そもそも「ため池」とはどんな池?
昔、お米づくりが始まった際にお米を作る上で欠かせない水を得るため、農業に携わっていた方々がため池と呼ばれる貯水池を作りました。
ため池を作ることによって農業用水が確保でき、お米を作る際に役立ったと言われています。
いなみ野ため池ミュージアムが守る最古の「ため池」が作られたのは675年
兵庫県最古の天満大池ですが、原型となる岡大池で675年に築かれたという歴史が残っています。
また、ため池自体も歴史が古く、今から約2000年前の弥生時代には既にため池のようなものが作られていたと言われています。
稲美町の農業の歴史が学べる「いなみ野フットパス」
いなみ野フットパスは、ため池ミュージアムで整備をおこなったため池や遊歩道を利用し、稲美町の農業で使用されたため池や、それらをつなぐ用水路をたどるウォーキングマップです。
ウォーキングマップは、稲美町の自治体ホームページで公開しているので、気になる方はぜひご覧ください。
東播磨地域の「いなみ野ため池ミュージアム」で見られる生き物とは?
ため池は人の手によって築かれた人工的な水域で、農業用水の確保を目的とした池です。
ですが、長い年月をかけてさまざまな生き物や植物が移り住んできました。
ため池の代表的な生き物といえば、トンボでしょう。
トンボはヤゴと呼ばれる幼虫時代は水中で過ごし、成虫になると池や周りの自然をエサ場や休憩場所として利用しています。
東播磨地域のため池では、夏から秋にかけて生息している「タイワンウチワヤンマ」や埋め立てや都市化による環境悪化が原因で数が減った「チョウトンボ」や「アオヤンマ」といったトンボが見られます。
他にはメダカやフナ、ドジョウといった魚、ヌマガエルやトノサマガエルといった両生類、アオサギやオナガガモといった鳥も見られます。
生き物が好きなお子さんや自由研究などで動植物を研究したいお子さんにはおすすめのため池です。
また、いなみ野ため池ミュージアムでは、ため池で生き物を観察するためのルールを子供たちにもわかりやすくまとめています。
ため池観察のルールは以下の4つです。
●ケガや事故がないようにする
●農家の方がいたら挨拶する
●動植物に思いやりを持ち、むやみに採取しない
●ゴミが捨てられていたら拾って持って帰る
怪我や事故を起こさないことが大原則なので、子どもだけでため池にはいかず、必ず保護者の方と一緒に行きましょう。
また、ため池は農家の方々が管理をおこなっていますので、農家の方に会ったら必ず挨拶をしましょう。
他にも絶滅危惧種の植物や生き物もたくさんいるので、むやみやたらに採取せず、観察する際に植物などを踏まないようにお気をつけください。
観察中や帰る時、ゴミを見つけたら無理のない範囲で持ち帰りましょう。
一人ひとりがルールを守ることで、ため池の環境が良くなり、今よりも生き物が増える可能性があります。