不動産を購入したくても、親が高齢で長期にわたってローンを返していくのが不可能、子だけの収入では高額な借入ができない、などといった問題で悩む方は少なくないでしょう。
そういった場合におすすめなのが、親子リレーローンです。
どのような方法なのか、メリットや注意点はどういった点なのかを解説します。
不動産購入で利用できる親子リレーローンとは?
親子リレーローンとは、戸建てやマンションを購入する際、親子で1つの住宅ローンを組み、親と子で返済をおこなう方法です。
親と子と言ってもペアローンのように、1つの不動産に親と子がそれぞれ住宅ローンを利用するものではなく、親が最初に返して、次に子が返すというものです。
親と子がそれぞれローンを組む場合、住宅ローンが2つとなるため、諸費用が高くなることが多いです。
親子二世代にわたって返していく方法は、主に最初に親が返し、残りを子が引き継ぐという流れです。
親子リレーローンで不動産を購入するメリット・デメリットとは?
親と子で返していく利点の一つは、親が高齢でも住宅ローンが組めることです。
高齢の場合は長期のローンを組むことができず、短い間で借入金額を返していかなければなりません。
親子で返せれば、返す期間は最長35年まで延ばすことが可能です。
毎月返す額をおさえることもできるでしょう。
また、親と子の年収を合わせられるため、借入可能金額が高くなり希望に沿った借入が可能になるのもメリットです。
親と子の両方で住宅ローン控除が利用できるのも利点です。
一方、注意点としては親が返している最中に亡くなった場合、子が残債を引き継がなければならないことです。
団体信用生命保険に加入するのは主に子で、親が加入することはほとんどありません。
そのため、残債を子が払っていくことになります。
また、親が返している間でも、子はほかのローンを組むのが難しくなります。
必ずしも組めないということではありませんが、審査のハードルは高くなるでしょう。
子が一人ではなく兄弟がいる場合は、相続トラブルの可能性がある点もデメリットです。
購入した不動産のみが財産となれば、公平な相続ができないでしょう。
親と子で返す方法を利用する場合は、相続に関するトラブルを避けるためにも、財産に関する取り決めをしておくことです。