一戸建てとは違い、マンションを購入すると、物件そのものの費用とは別に修繕積立金や管理費の支払いが必要です。
それらは住宅ローンの返済金額より少ないものの、長期間支払うことによって大きな金額になるでしょう。
状況によっては値上げすることもあるので、その理由や適正値をあらかじめ知っておくと安心です。
今回はマンションの修繕積立金と管理費との違いや、値上げされる理由や適正値はいくらなのかについて解説します。
兵庫県加古川市や加古郡播磨町、加古郡稲美町や高砂市、姫路市や明石市で、マンションの購入をお考えの方や、マイホームをお探しの方はぜひ参考になさってください。
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マンションにおける修繕積立金と管理費の違い
まずは、修繕積立金と管理費の違いについて解説します。
修繕積立金とは
修繕積立金とは、建物のメンテナンスや修繕費用に充当されるお金です。
大規模修繕や共用部分の修繕費用などを、マンションを所有している方全員で支払います。
建物は経年劣化によって、不具合が生じたり傷がついたりするため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
金額は長期修繕計画に沿って決まり、そのマンションの戸数によっても変動します。
マンションの規模によっては、大規模修繕の金額が、数千万円~数億円になることもあるでしょう。
そのような大金を一度に準備することは難しいため、毎月少しずつ積み立て、将来に備えるということです。
修繕積立金は、長く安心して住み続けるために、大切な費用となります。
管理費とは
管理費は修繕積立金とは違い、共用部分の設備を点検する費用・共用部分の清掃費用・管理人の人件費などが含まれています。
修繕積立金との違いは、お部屋に住んでいる方が安全かつ快適に暮らせるよう、共用部分を維持するために必要なお金という点です。
修繕積立金は計画的な大規模修繕に、管理費は日常的な管理に必要なものということを、大きな違いとして押さえておきます。
さらに管理費には、管理組合の会計報告や各種点検の手配、入居者からの要望や苦情への窓口といった管理人のサポート業務も含まれるため、日常の快適性だけでなく、マンション全体の運営面にも重要な役割を果たしています。
修繕積立金の主な使い道
修繕積立金の主な使い道として、下記が挙げられます。
●12年~15年に一度のペースで実施される大規模修繕
●機械式駐車場、エレベーターなどの部品交換
●共用部分の玄関ドア、サッシ、上下水道や電気配管などのチェックと修繕
●駐車場や駐輪場、ゴミステーションの増設
これらの費用を賄うために修繕積立金の支払いが必要です。
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マンションの修繕積立金が値上げされる理由
続いて、マンションの修繕積立金が値上げされる理由について解説します。
販売時に費用を抑えている
理由としてまず挙げられるのが、販売時に費用を抑えていることです。
マンションの売主が、売れやすくするために、販売時は金額を下げるケースがあります。
そのようなケースでは、入居してから数年後に値上げする可能性が高いです。
修繕積立金はいくらでなければいけない、という法的なルールがありません。
そのため、将来値上げすることを考慮したうえで、資金計画を立てる必要があります。
ちなみに、マンションの修繕積立金の金額を調査したある結果によると、築年数によって変動していることがわかりました。
築年数が経過している物件ほど金額が高くなり、金銭的な負担が大きくなっています。
とはいえ、築年数が新しいからといって、必ずしも安くなるとは限りません。
販売時に安く設定されている可能性を押さえつつ、購入に踏み切るようにします。
一時金の徴収が計画に含まれている
一時金の徴収が計画に含まれている場合、値上げする可能性があります。
一時金とは、毎月支払う金額にプラスし、不足分を補うために徴収されるものです。
金額は修繕をどこまでおこなうかや、管理組合の資金状況などによって異なります。
住んでいる方が、どのような修繕工事を望むのかによって、値上げするか否かが変わってくるといえるでしょう。
段階増額方式を用いている
値上げする理由として、段階増額積立方式が用いられていることも挙げられます。
段階増額積立方式とは、一般的に5年単位で金額がアップする方式です。
徴収される金額が新築時と比べ、かなり多く増額されているケースもあります。
新築マンションでは、ほとんどが段階増額積立方式を採用しており、購入時は修繕積立金が安く設定されています。
段階増額積立方式が用いられる理由は、先述で解説した、ランニングコストを低く見せるためです。
そのため、将来は資金不足によって、入居者が望むような修繕工事ができない事例が多発しています。
さらに修繕積立金の値上げは、管理組合の活動やマンションの資産価値にも大きく影響します。
管理組合にとっては、適切な修繕工事を実施しやすくなる一方、入居者にとっては金銭的な負担が増えるため、理解を得るための十分な説明が欠かせません。
将来的に大きな修繕工事が必要になったときに備え、管理費とのバランスを含めた資金計画を早い段階から検討しておくと、マンションの資産価値を保ちやすくなるでしょう。
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マンションの修繕積立金の適正値
最後に、修繕積立金の適正値はいくらなのかについて解説します。
国土交通省が公表した、ガイドラインの改訂版をもとに解説します。
ガイドラインとは
ガイドラインとは、国土交通省が平成23年に公表したものです。
当初は分譲事業者が提示した金額について、購入予定者が判断する際の参考にすることが目的でした。
また、金額の見直しが必要になったり、見直ししたあとの水準について、入居者の合意が促進されたりすることも同様です。
令和3年に新築の分譲マンションを含め、既存マンションでも活用できるよう改定が実施されています。
ガイドラインには適正値が記載されている
ガイドラインには、目安となる適正値が記載されています。
実際の長期修繕計画の事例を集め、算出されているのが特徴です。
その平均値と、事例の大部分が収まるような幅として、目安の金額を専有面積の1㎡あたりで示しています。
収集された事例とその算出は、下記のとおりです。
●自分が住むことを目的にしたマンション
●長期修繕計画作成ガイドラインに則ってつくられた計画表
●修繕工事費用の総額と専有面積の月額単価
機械式駐車場が設置されたマンションの場合、工事費用が高くなるのが現状です。
そのため、徴収する修繕積立金に、大きな影響を与えてしまいます。
機械式駐車場に関する修繕積立金は、特別に加算する仕組みとなっています。
適正値の計算方法
計算された適正値は、マンションの階数と建築延床面積ごとで下記のようにわかれています。(金額は平均値)
●20階未満5,000㎡未満は1㎡あたり335円、5,000㎡以上1万㎡未満は1㎡あたり252円、1万㎡以上2万㎡未満は1㎡あたり271円、2万㎡以上は1㎡あたり255円
●20階以上1㎡あたり338円
平均値は、マンションごとに変動したり、ばらつきがあったりします。
そのため、平均値とあわせて、事例の大部分が収まるような範囲を表す、事例の3分の2が包含される幅が表示されるのが一般的です。
そのほか、詳細な情報はガイドラインをご確認ください。
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まとめ
修繕積立金は管理費とは違い、計画的な大規模修繕のために使用される費用です。
入居後に値上げする理由として、販売時の金額を低くしていることや、一時金の徴収が計画に含まれていることなどが挙げられます。
ガイドラインには金額の平均値や適正値が記載されているので、目安となる金額を知りたいときはガイドラインを参考にします。
また、管理費の支出内訳や管理組合の運営体制を理解しておくことで、将来的な修繕の規模やタイミングについても明確なイメージを持ちやすくなるでしょう。
マンションの購入を検討する際は、修繕積立金と管理費の両面から、長期的にかかる費用を総合的に把握しておくことが大切です。
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輝広 メディア編集部
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